国指定史跡・甲斐・銚子塚古墳|山梨県甲府市

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国指定史跡・甲斐・銚子塚古墳|山梨県甲府市
甲斐・銚子塚古墳
「銚子塚古墳」と名付けられた前方後円墳は山梨県内に2つある。
一つがここ甲府にある「甲斐」の銚子塚古墳。
もう一つは笛吹市八代町にある「岡」の銚子塚古墳である。
訪問の際は間違えないように注意したい。

基本情報

名称:甲斐・銚子塚古墳(かい・ちょうしづかこふん)
場所:〒400-1507 山梨県甲府市下向山町1271
墳形:前方後円墳
製造時期:4世紀後半
大きさ:墳頂約169m
国指定・史跡

 

周辺環境及び詳細

甲斐・銚子塚古墳は山梨県曽根丘陵公園内にある。

同じ敷地内には山梨県立考古博物館、丸山古墳、稲荷塚古墳、盃古墳、大丸山古墳、東山南遺跡などがある。

墳丘が高く前方部が低い。

墳丘には階段が設置され墳頂に上がれるようになっている。

墳頂部には石で竪穴式埋葬施設の場所が示されており、説明パネルも設置されている。

発見と調査の歴史

甲斐銚子塚古墳は、大型前方後円墳で、周溝や埴輪を伴う古墳であることが分かっている。1814年に編纂された甲斐国地誌『甲斐国志』には、銚子塚として言及されていた。1928年には、竪穴式石室と大量の副葬品が発見され、甲斐銚子塚古墳が畿内との関係があることが指摘された。戦後には1966年に測量が行われ、1985年に山梨県教育委員会による発掘調査が行われた。1983年からは整備保存工事が施され、曽根丘陵公園として整備された。

詳細と出土物など

甲斐銚子塚古墳の石室は1928年に調査され、竪穴式の割石小口積みで、底は粘土床で、内法長6.5メートル、幅0.9メートル、高さ1.2メートルである。石室内部中央に朱が厚く堆積し、後円部で葺石を葺いた三段築成で、前方部では葺石のない二段築成である。出土品には、三角縁神獣車馬鏡や内行花文鏡、水晶製勾玉、碧玉製管玉、車輪石、鉄刀、鉄剣、鉄鏃片、短冊形鉄斧、腕輪形石製品、石釧・貝釧、杵形木製品などがある。

古墳ギャラリー

後円部

前方部から後円部へと延びる階段

墳頂にある埋葬施設の場所と説明パネル

後円部墳頂から見た前方部

アクセス

電車・バス/新宿からの高速バス「中道」駅下車徒歩5分

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